PLATEAU(プラトー)とは国土国土交通省の主導する3D都市モデル整備プロジェクトで、日本国内の3D都市モデルを整備し、活用しようというオープンデータ化プロジェクトです。
これまでの都市情報は分断されていたので得られる情報が限定的でした。災害対策、持続可能な都市開発、パンデミック対策など、これからの時代は同じやり方をしていては変化のスピードに追いつくことができません。
社会的な課題を解決し都市の持つ可能性を引き出すために分断された都市情報を横断的に統合、見える化してデジタルトランスフォーメーションを進めなくてはなりません。その基盤となる世界水準の3D都市モデルとして2021年にPLATEAUの構築が始まりました。
3D都市モデルが実装されることで社会課題解決や価値創造など、日本の未来は様々な可能性を見出すことができます。全国で進められている3D都市モデルを活用したソリューションには全国56都市の3D都市モデルからビジネスアイデアをプロダクト化する「PLATEAU Hack Challenge 2021」があります。
データ活用、ユースケースの新規性、ビジネスモデルの有効性の3点を基準に審査され、グランプリには電車の窓をスクリーンとして活用することで、ARコンテンツを見せる「車窓からAR」が選ばれました。観光地での活用も想定しているので観光コンテンツの創出につながることが期待されています。
PLATEAUでは単にオープンデータを提供するだけではなく3D都市モデルのユースケース開発にも力を入れています。地方自治体、民間企業、大学、研究機関と組んで実験を重ねていくことでユースケースを蓄積し公開し自治体や企業で利用することで効果が得られるようにします。その一例にPLATEAUとBIMとの統合があります。
3D都市モデルに建物のBIMデータを取り込み屋内外をシームレスにつないだバーチャル空間を構築。人の滞留状況の見える化や災害発生時の人の動きを異なる避難手段でシミュレーションすることによって災害時の適切な避難方法を検証しました。
このことによって実際の訓練と同じか、それ以上の効果を得られることが実証できています。