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周辺機器

BIMと機器・サービスの連携

BIMと機器・サービスと連携することで様々な効果や業務の効率化を図ることができます。

レーザースキャナー

3Dレーザースキャナーは建物などの表面に数センチ間隔でレーザー光をあて、その位置を点群という3D座標集合体で計測していく測量機器です。三脚をつけて使うタイプや車に積んで移動しながら路面や周囲の建物などを計測するMMS(モバイルマッピングシステム)、飛行機に積んて使う航空レーザー測量などがあります。

建物形状の点群データはコンピュータに読み込んでBIMモデルや図面を作成でき、図面のない建物を増改築するときに役立てることができます。また建設現場の周辺を計測した点群データは施工の邪魔になる電線や隣接する建物形状を詳細に記録できるので、施工時の重機侵入、クレーン作業可能性などの施工シミュレーションや隣接した建物状況を考慮した設計に活用することができます。

グラフィックボード

ディスプレイの画面に画像を映し出す部品であるグラフィックボードは性能によって表示速度に大きな違いがあります。一般的なPCにはCPUにグラフィック機能が搭載されていますが3Dデータを処理するBIMソフトには画像処理能力が低すぎます。そのためBIMモデリングをするには高性能なグラフィックボードを追加する必要があります。

グラフィックボードにはCAD向きのOpenGL規格対応のものと、ゲーム向きのDirectX対応のものがあり、BIMソフトを使うならOpenGL対応のものを選ぶようにしましょう。BIMソフトのホームページには推奨のグラフィックボードを紹介しているところもあります。

BIMソフトはグラフィックボード性能によって表示速度が大きく異なります。特にVR(バーチャルリアリティ)を活用したい場合には、より高性能なグラフィックボードを選ぶようにしましょう。

デジタル測定器

BIMとデジタル測定器と連携させて設備検査業務を効率化する手法を構築している企業もあります。
設備工事では品質確保のために風量測定、照度測定、水圧・満水試験などの設備検査が必要です。最近はデジタル測定器による検査が普及してきているものの、検査箇所記録帳などの作成は従来通りのアナログ手法で一連の流れとしてデジタル化ができていませんでした。そこでデジタル測定器とBIMを連携させて測定データをBIMに取り込み報告書を自動作成するようにしました。
この企業ではBIMとデジタル測定器によって一連の検査の流れをデジタル化する仕組みを開発したことで省人化・省力化を実現、業務効率アップに成功、今後はこの設備検査手法をプロジェクトに展開することを目指しています。

BIMソフトの導入は急速に進んでいる

2020年度に建設関係者480人に行った調査(※1)にて56.4%が勤務先でBIMを導入していると回答されているように、BIMの導入は急速進んでいます。 BIM導入済みの286の設計事務所においては、65.9%が「効果があった」とし、プレゼン力の向上、ミスの減少、時間短縮などの実感も得られています(※2)。
代表的なBIMソフトやおすすめの連携ソフトもまとめていますので、検討してみてはいかがでしょうか。

※1…参照資料:2020年度BIM活用実態調査レポート(日経BPコンサルティング) (https://damassets.autodesk.net/content/dam/autodesk/www/apac/pdf/bim-report-final.pdf)
※2…参照資料:日本建築士事務所協会連合会 BIMと情報環境ワーキンググループ「建築士事務所のBIMとIT活用実態にかかわる調査 報告書(2019)」(https://www.njr.or.jp/pdf/BIM_report_web.pdf)

代表的なBIMソフトや
おすすめの連携ソフトを
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